朝のルンバは血気盛ん|no.269
我が家にはルンバさんがいる。
彼が動き出すのは、朝9時。
ウィンウィンと血気盛んに動きながら1日溜め込んだ部屋の汚れをきれいにしてくれる。
そしてきれいにし終わったら、自分でお家に戻っていく。
優秀なルンバさん。
本当にいつもありがとう、助かってます。
けれど時折、なかなかお家に戻らず、ずっとどこかでウィンウィンしてるときがあるのだ。
探しに行ってみると、彼は玄関にいる。
二人が身を寄せ合えるぐらいのささやかなスペースを、ひたすらウィンウィンと勤しんでいるのだ。
もう大丈夫だよ。そんなに時間かけるとこじゃないんだから。
というか室内を掃除してもらいたくて家に来てもらったのに、靴で上がるところまで行ってもらっちゃ、君も汚れちゃうし、また室内掃除してもらうのに躊躇しちゃうし。
だからさ、部屋に戻っておいでよ。
と言っても戻れるはずもなく。
室内と玄関には少しの段差がある。そこをわざわざ降りてウィンウィンしてくれている。
そして降りることはできても自力では上がれないのが彼の特性だ。
ごめんルンバ!
狭いスペースをせせこましくウィンウィンしている彼の中央にあるボタンをポチり。
「ウィンウィンウィンウィンウイ………………………。」
そっと彼を持ち上げ、お家に帰したのであった。
そんな朝もあるよね、というお話。
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